しまねウッドスタイル

村上家家屋周辺整備工事

受賞
しまねウッドスタイル作品コンテスト2013 島根県建築士会会長賞
設計事務所
村上建築設計事務所
設計者
村上 斉
建築主
海士町
用途
住宅(町指定文化財)
延床面積
350.35m²
施工者
有限会社 北峯工務店
竣工
2013年(平成25年)

鎌倉時代、承久の乱にて隠岐中之島(海士町)に配流された後鳥羽上皇は18年の間島でお暮しになり崩御なされた。
当時この地で勢力のあった村上家は上皇のお世話役をなされ、また明治天皇の思い召しにより第82代後鳥羽天皇火葬束として宮内庁で管理された後も、このお世話役を行う家柄である。
この御母屋は火災の後明治33年に建築された建物であり、このたび海士町にて観光の拠点、資料館として当時の姿を復元する形で整備したものである。
復元にあたり調査をしたところ、基礎の周囲は土台石敷き、内部は玉石の束立の構造であった。一部2階建ての母屋に平屋の湯殿棟が取り付いている。
建物にはかなり老朽化が進み現在の生活スタイルに一部改造されていたりしている。
京都造形芸術大学の古文書調査、時代考証など協同作業から今回の改修計画をたて復元設計を進め、構造補強については限界耐力計算による補強計画を実施して仕口ダンパーやコボットなどにより補強、根固め貫の追加や小屋組の補強も行っている。
仕上げは左官工事において小舞土壁、古代漆喰仕上げ、本聚楽塗、松煙入り土壁、深草漆喰三和土仕上げなどを採用。塗装工事には、弁柄・松煙・柿渋・茶粉などの顔料や染料、亜麻仁油・糠油・蜜蝋などの天然ワックスで木質部の色付けを行った。
母屋の他宝蔵庫・薬医門・塀や庭園整備も行っている。今後観光施設として、またNPOの研修の拠点として利用される。